ミュージックバー 山渡は、繁華街・池袋の大きな通りに面しながら、地下に降りた途端、外の喧騒がすっと遠のく静かな大人の隠れ家です。
小さな看板の下、アナログレコードを真空管アンプで、ゆったりと味わっていただく音楽バーとして営業しています。
今回は、ジャズと付き合って四十年になるマスターが、「これからジャズを聴いてみたい」と思った人のために、暑い季節に聴きたいモダン・ジャズの名盤を5枚選びました。
① Ella Fitzgerald & Louis Armstrong『Ella and Louis』(1956)
エラ・フィッツジェラルドの伸びやかな歌声と、ルイ・アームストロングの温かな歌声が心地よく溶け合う名盤。肩の力を抜いて楽しめるスタンダードばかりで、夏の夕暮れに流せば、空気まで穏やかになる。ジャズ・ヴォーカル入門にも最適な一枚。
② Oscar Peterson Trio『Night Train』(1963)
タイトルは夜汽車だが、軽快なスウィングは夏の夜によく似合う。オスカー・ピーターソンの圧倒的なテクニックは決して自己主張しすぎず、聴き手を自然とリズムに乗せてくれる。暑さを忘れさせる爽快感にあふれた、ピアノ・トリオの代表作。
③ Cannonball Adderley『Mercy, Mercy, Mercy! Live at “The Club”』(1966)
シカゴのクラブ・デ・リサで約1,200人の聴衆を前に録音されたライブ盤。会場を包む歓声と熱気が、そのまま一枚に刻まれている。ジョー・ザヴィヌル作曲のタイトル曲は、ゴスペルやソウルの温もりにあふれ、自然と身体がリズムを刻みたくなる。夏の夜を陽気に彩る、ライブ・ジャズの醍醐味が詰まった名盤。
④ Wes Montgomery『The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery』(1960)
オクターブ奏法で知られるウェス・モンゴメリーの代表作。滑らかに歌うギターは涼風のように心地よく、熱気を帯びた季節にも耳当たりが軽い。技巧と親しみやすさを兼ね備えた演奏は、ジャズ・ギターの魅力を存分に味わわせてくれる。
⑤ Antonio Carlos Jobim『Wave』(1967)
ボサノヴァの枠を超え、多くのジャズ・ミュージシャンに愛され続ける名作。穏やかなメロディと洗練されたアレンジが、夏の夕暮れに心地よく溶け込む。海辺でなくても、涼しい風を感じさせてくれるような一枚。


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